ローカル環境でAIを動かすには、「VRAM量」が構成の核心になります。
Stable Diffusion・Flux・Ollama・ComfyUI・ClaudeなどのAIツールをPC上で動かす需要が増えていますが、「どんなPCを選べばいいか分からない」「市販のAIパソコンで足りるのか」という疑問を持つ方も多いです。
この記事では、用途ごとのVRAM・スペックの考え方を整理した上で、組立代行・出張組み立てでのオーダーメイド対応についてご案内します。
AI用途でPCを選ぶときの核心:VRAM
ローカルAIのパフォーマンスを左右するのは VRAM(グラフィックカードのメモリ) です。
CPUのRAMとは別に、GPU上に搭載されているメモリで、AIモデルの処理はここを主に使います。VRAMが足りないと「処理できない」「極端に遅くなる」というかたちでボトルネックになります。
一般的なゲーミングPCに搭載されるGPUのVRAMは8〜16GBが多く、用途によってはすでに不足します。
用途別:必要なVRAMの目安
画像生成AI(Stable Diffusion・Flux・SDXL)
| 用途 | 最低VRAM | 推奨VRAM |
|---|---|---|
| SD 1.5系(512px中心) | 4GB | 8GB |
| SDXL・Flux(1024px) | 8GB | 12〜16GB |
| 高解像度・ControlNet複数使用 | 12GB | 16〜24GB |
| 動画生成(AnimateDiff等) | 16GB | 24GB以上 |
画像生成AIは8GBあれば多くの用途をカバーできますが、解像度・モデルの大きさ・エクステンション(ControlNet等)の同時使用数で増加します。Fluxモデルは特にVRAMを消費するため、16GB以上が快適です。
ローカルLLM(Ollama・llama.cpp・LM Studio)
| モデル規模 | 必要VRAM(Q4量子化) | 備考 |
|---|---|---|
| 7B〜8Bモデル | 8GB | Llama 3.1 8B等 |
| 13B〜14Bモデル | 10〜12GB | — |
| 27B〜34Bモデル | 18〜22GB | — |
| 70B〜72Bモデル | 40GB以上 | RAMへのオフロード活用 |
VRAMに収まりきらない大規模モデル(70B等)はRAMへオフロードして動かすことも可能ですが、速度が大幅に低下します。快適に使うには、使いたいモデルがVRAMに収まる構成が理想です。
動画生成AI・音声生成AI
| 用途 | 推奨VRAM |
|---|---|
| 動画生成(CogVideoX・Wan等) | 16〜24GB以上 |
| 音声認識(Whisper) | 4〜8GB |
| 音声生成・TTS | 6〜12GB |
| 画像・動画を組み合わせたパイプライン | 24GB以上 |
動画生成AIは現時点で最もVRAMを要求する用途で、24GBでも不足するケースがあります。
GPU選びの考え方
AI用途で中心的な選択肢になるGPU(2025〜2026年時点)を用途別に整理します。
| GPU | VRAM | プラットフォーム | 向いている用途 |
|---|---|---|---|
| RTX 4060 Ti 16GB | 16GB | CUDA | 画像生成・7〜14Bモデルの快適動作 |
| RTX 4090 | 24GB | CUDA | ローカルLLM・動画生成・高負荷画像生成 |
| RTX 5070 Ti | 16GB | CUDA | 画像生成・7〜14Bモデル・Blackwellアーキテクチャ |
| RTX 5090 | 32GB | CUDA | 大規模LLM・動画生成・将来性重視 |
| Radeon AI Pro R9700 | 32GB | ROCm | ローカルLLM・AI推論・PyTorch/TensorFlow環境 |
ゲーミング向けGPUはCUDA(NVIDIA)が中心で、Stable Diffusion・Ollama・ComfyUI等の多くのAIツールとの相性が良く、導入のしやすさで選ばれます。
AMD Radeon AI Pro R9700はAMDのROCmプラットフォームに対応した32GB VRAMのAI特化GPUです。PyTorch・TensorFlowなどのAIフレームワークとの親和性が高く、大規模LLMの推論・AI処理に向いています。ただしROCmはCUDAと比べて対応ツールの幅が限られるため、使用するAIソフトウェアがROCmに対応しているか事前に確認が必要です。
RAM・SSDも重要
RAM(システムメモリ)
VRAMに収まりきらないモデルのオフロード先として機能します。
- 32GB:画像生成・中規模LLM(VRAM内に収まる構成)の標準
- 64GB:大規模モデルの部分オフロード・複数モデルの並行使用
- 128GB以上:70Bクラスのモデルをオフロードで実用的に動かしたい場合
SSD(ストレージ)
AIモデルのファイルサイズは大きく、複数モデルを保存・使い分けることが多いです。
- 7Bモデル(Q4量子化):約4〜5GB
- 14Bモデル:約8〜9GB
- 70Bモデル:約40〜45GB
- Flux / SDXLモデル:1モデルあたり4〜12GB
2TB以上のNVMe SSDを推奨します。 読み込み速度がモデルロード時間に影響するため、SATAより高速なNVMeが望ましいです。
市販PCではなくオーダーメイドPCが向いている理由
市販PCやBTOには「AI向け」を謳った製品が増えていますが、用途によっては合わないケースがあります。
「AI PC(Core Ultra・Copilot+ PC)」との違い
メーカー各社が販売する「AI PC」の多くは、CPU内蔵のNPU(Neural Processing Unit)を活用したエッジAI処理に最適化されています。Windows Copilotや一部のAI補助機能には効果的ですが、Stable DiffusionやOllamaといったローカル生成AIはNPUではなくGPUのVRAMを主に使います。
「AI PC」と書かれた市販品が、ローカルAI用途に最適とは限りません。
BTOとの違い
BTOはショップが用意したGPUラインナップの中からしか選べません。VRAM 16GBを超える構成や、RAM・SSDの大容量化を柔軟に組み合わせることが難しい場合があります。
オーダーメイドPCが向いている点
- 使用するAIツール・モデルに合わせたVRAM量を最初から設定できる
- RAM・SSD容量を用途に合わせて過不足なく積める
- 「RTX 4090で静音構成にしたい」「128GB RAMで大規模LLMを動かしたい」といった具体的な要件に対応できる
費用の目安
AI向けPC構成の費用はGPUのVRAMによって大きく変わります。
| 構成の方向性 | パーツ代の目安 | 工賃 |
|---|---|---|
| 画像生成AI中心(RTX 4060 Ti 16GB) | 15〜25万円 | 6,000円〜 |
| ローカルLLM・画像生成(RTX 5070 Ti / 4090) | 30〜50万円 | 6,000円〜 |
| 大規模LLM・動画生成(RTX 5090) | 60〜90万円以上 | 6,000円〜 |
※パーツ代は時期・選定内容によって変動します。あくまで参考値です。
組立代行(全国郵送対応)
パーツを用意してお送りいただくか、構成提案から組み立てまで一貫して対応します。
LINEで以下をお伝えください。
- 使いたいAIツール(Stable Diffusion・Ollama・ComfyUI 等)
- 動かしたいモデルの規模・用途
- 予算の目安
構成が決まっていなくても、「こういう用途でAI PCを組みたい」という段階から相談できます。
用途・予算をLINEで伝えるだけでOK。AI向けPC構成の提案から組み立て・動作確認まで一貫対応。工賃6,000円〜・全国郵送対応。
組立代行サービスの詳細・料金を見る →出張組み立て(京阪神・滋賀・奈良)
購入したパーツを自宅・事務所に持ち込んでもらい、現地で組み立て・動作確認まで行います。
こんな場合に向いています:
- 大型・重量のある構成で郵送が不安
- 設置場所での動作確認まで立ち会いたい
- AIワークステーション級の構成を自宅に設置したい
京阪神・滋賀・奈良エリア対応。自宅・事務所への出張組み立て・動作確認まで一貫対応。
出張組み立てサービスの詳細を見る →まとめ
ローカルAI向けPCを選ぶ際のポイントを整理します。
| 確認事項 | 目安 |
|---|---|
| VRAMは足りているか | 用途・モデル規模に合わせて8〜32GB |
| RAMは足りているか | 32〜128GB(モデルオフロードの必要性で変わる) |
| SSDは足りているか | 2TB以上のNVMe推奨 |
| 「AI PC」の表記に惑わされていないか | NPU搭載≠ローカル生成AI向け |
「どのGPUが自分の用途に合うか分からない」「構成を一から相談したい」という方は、LINEで用途と予算だけ伝えてください。
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